アンカー・ジャパンからUSB Power Deliveryに対応した充電器「Anker PowerPort Atom PD 1」が発売されました。
30Wまでに対応するUSB PD充電器ですが、次世代のパワー半導体素材「窒化ガリウム(GaN)」を採用することで、従来のシリコン素材を使用した充電器よりも大幅に小型軽量化されています。
まずは充電アダプタとしての基本仕様を見てみましょう。
入力はAC100V〜240V 1.25A。
出力は、USB-Cポートがひとつ。USB Power Delivery に対応し、最大30Wの電力を供給しますUSB (5V/3A、9V/3A、15V /2A、20V/1.5A)。
なお、昨年の発表時は27W出力と発表されていましたが、その後30Wへと改善されています。
そして、特筆すべきは次世代のパワー半導体素材「窒化ガリウム(GaN)」を採用したことによる小型軽量化。
わずか約35 × 41 × 55 mmのサイズで、30Wの供給が必要なMacBook(2015以降)やMacBook Air(2018)を純正アダプタと同等のパワーで充電することができます。
また、USB-C – Lightningケーブルを使用することで、iPhone X / iPone 8 以降のモデルへの急速充電が可能です(iPhone X / XSでは30分で約50%充電できます)。
ただ、30W出力では、MacBook Pro(13インチは60W、15インチは87W)を充電するのは避けたほうがいいでしょう。負荷をかけない状態の13インチモデルならなんとか使用できるかもしれません。
MacBook Air(2018)の「システム情報」を見ると、30Wで充電されています。
30W出力でこのサイズを実現したのは、次世代の半導体素材「窒化ガリウム」を採用したことによります。
パワー半導体素材とも呼ばれる「窒化ガリウム」は、従来のシリコンよりもエネルギー効率が格段に高く、発熱も小さいので、内部の回路を小型化することが可能になっています。
さて、実際にApple純正の「30W USB-C電源アダプタ」とサイズ比較してみましょう。
まずは側面から。
続いて正面。
上から比較。
Apple純正の「30W USB-C電源アダプタ」もMacBook Proの電源アダプタと比較するととても小さいのですが、それを凌駕する小ささです。
これで同じ30W出力です。
せっかくなので、iPad用とiPhone用の純正電源アダプタも並べてみました。
左から、「30W USB-C電源アダプタ」、「iPad 10W電源アダプタ」、「Anker PowerPort Atom PD 1」、「iPhone 5W電源アダプタ」です。小ささがお分りいただけるでしょうか。
重さは実測で約55グラム。Apple純正の「30W USB-C電源アダプタ」が107グラム程度ですので、ほぼ半分の重さです。
価格も、Apple純正の「30W USB-C電源アダプタ」が5,184円に対して、「Anker PowerPort Atom PD 1」は3,499円で販売されています(価格は税込み)。
ただ、唯一残念なところは、ACプラグ部分が折りたたみ式てなく、固定されているところでしょう。
せっかくのコンパクトさが、ややスポイルされてしまいます。また、そのままカバンなどに入れると、金属部分で他のデバイスなどを傷つけてしまうかもしれません。
傷つけについては、ACプラグ部分を保護するキャップを使うことで防止することができるでしょう。
とはいえ、「PowerPort Atom PD 1」は、MacBookやMacBook Airの携帯用の電源アダプタとして、価格的にもサイズ的にも性能的にも非常に魅力的な選択肢と言うことができるでしょう。
なお、最大60WでUSB-Cポートを2つ搭載する「PowerPort Atom PD 2」、最大100WでUSB-CとUSB-Aポートを2つずつ搭載する「PowerPort Atom PD 4」も今後発売される予定です。