長年愛用していた、JawboneのUPシリーズがついに故障し、Jawbone社自体も清算手続きが開始されたと報じられた今、次の活動量計はどうしようかと考えていました。
そこで、NOKIA(旧 Withings)のワイヤレス体重計とワイヤレス血圧計をここ2年ほど使っているので、同社のものを使ってみようと思い立ち、アナログ腕時計型の活動量計「NOKIA Steel」を1週間ほど使用しています。
「NOKIA Steel」は時計型ではありますが、スマートフォンからの通知を受け取ったりできるわけではなく、日々の活動や睡眠を記録するアクティビティトラッカーです。
ボタンなどのないシンプルなアナログ時計の見た目と、市販のボタン電池で長期間(最長8ヶ月)もつところが魅力的な製品です。
セッティング
セッティングは、専用のスマートフォンアプリ「Health Mate」と接続して行います。
アプリのデバイスタブを開き、右上の「+」をタップして新しいデバイスを追加します。
Watchesとあるので、そこをタップして、ウォッチの種類を選ぶのですが、ここでは「Activité Steel」を選びます。この名称、NOKIAに買収される前のWithingsでの名前なのですが、これが「Steel」のことです。のちに修正されると思われます。
その後は、ガイドに沿って接続と設定を進めれば使用できるようになります。
面白いのは、アナログの針3本をそれぞれ0に合わせる設定が必要なところで、特段難しいわけではないですが、特徴的でした。
その後、1日の歩数や睡眠時間などの目標を設定しておくと、計測されたときにそれぞれの達成率が表示されるようになります。
歩数については、本体右下の動作針でつねに達成率を見ることができます。
腕にはめると、シンプルな薄型の普通のアナログ時計にしか見えません。ビジネスシーンを含む多くのシーンで違和感なく使えるこの見た目が気にいる人も多いと思います。バンドも交換可能なので、好みに合うものを見つけてみるのも楽しいでしょう。
厚さについては、実際は見た目よりも厚いのですが、うまく工夫して薄く見えるようになっています。
歩数
さて、実際に計測してみました。
すべての計測結果は純正アプリ「Health Mate」で確認できます。
歩数も特に問題なく計測できています。Apple Watchも併用していますが、1週間毎日ほぼ変わらない数値を計測しています。
また、移動距離や消費カロリーも表示されますが、SteelにはGPSや心拍数計は搭載されていませんので、実測値ではなく、体重や身長などから計算した推測値になります。推測値ではありますが、こちらも、Apple Watch(Series 2)のGPS実測とは1割程度の違いでしたので、目安としても問題なく利用できます。
1週間利用すると、その週の合計歩数や平日の平均歩数、週末の平均歩数なども見ることができます。
その他のアクティビティ
歩数のほか、ランニングや水泳、ダンスなどのアクティビティも計測することができます。これらは、特に何もすることなく自動的に種類を検知して記録してくれるということです。
実際に走ってみましたが、何もしなくてもこのように記録されました。
Apple Watchなど、心拍数を測定できる機器を併用し、Appleの「ヘルスケア」と連携するようにしておくと、「Health Mate」でもその心拍数を利用してより正確な消費カロリーを見ることもできます。
また、ダンベルなどによる筋トレも試してみましたが、これらは自動記録されませんでいた。その場合は、ホームもしくはダッシュボードで、右上の「+」をタップして活動を手動で記録することができます。
36種類のアクティビティが登録されていて、運動強度と時間、開始時間を設定して記録することができます(消費カロリーは自動計算)。
睡眠
睡眠については、深い眠り、浅い眠り、起きている状態の3段階のトラッキングができます。
眠りに就く前に睡眠モードにしたりする必要もなく、着けたまま眠れば自動で計測してくれます。
こちらも歩数と同じく、1週間利用すると、その週の平均などを見ることができます。
なお、起きたい時間をアラームにセットしておくと、その時間に間に合うように睡眠の浅いときにバイブレーションで起こしてくれるスマートアラーム機能も備えています。
アラームをセットするときに、「スマートウェイクアップ」の時間を設定でき(初期状態では30分)、アラームの時間から「スマートウェイクアップ」の時間だけさかのぼって、その間の睡眠の浅いときに起こしてくれます。
ただ、この製品のバイブレーターはわたしには少し弱いようで、起きられないことがしばしばありました。
その他・まとめ
専用アプリ「Health Mate」は、NOKIAブランドになって一新されましたが、翻訳を含めこなれていない部分もまだ残っています。とはいえ、使用するぶんには特に問題はなく、今後のバージョンアップで良くなっていくと思われます。
心拍数計やGPSは搭載されていないので、それらを搭載する機器と比べると一部正確さには劣るところもありますが、日々の活動の傾向を把握して改善するための目安としては、過不足ない記録を取ることができます。
メッセージやメールなどの通知機能はありませんので、それらが必要な人はこの秋発売予定の「Steel HR」をお勧めします。こちらは、心拍数計やGPSも搭載されています。 (Withingsブランドではかつて販売されていましたが、NOKIAブランドとして、この秋改めて登場することになるようです)
睡眠や活動量の記録をしたいけれど、ガジェット然としたリストバンドはちょっと苦手だという人にはうってつけの製品です。
見た目はシンプルなアナログ時計にしか見えず、スーツなどにも違和感なく合わせられるところが、この製品の最大の魅力といってもいいでしょう。
下記オンランストアなどで購入することができます。