先日、トランセンドジャパンからMacBookファミリー向けに最大で960GBの交換用SSDを提供するSSDアップグレードキット「JetDrive」シリーズが発売になりました。
以前よりSSDのアップグレードキットといえば、OWCが有名でしたが、別の選択肢も現れました。
さて、それに関連して次の記事が週アスPLUSに掲載されました。
3年前のMacBook Airをたった5分で爆速に変身させる大容量SSD|Mac
この記事、きちんと検証した記事ではあるのですが、「爆速」という部分に関しては、タイトルにもある3年前のMacBook Air (Mid 2011) だけに当てはまるものです。
というのも、MacBook Air (Mid 2011) に関しては、内部のインターフェイスはSATA 6Gbpsなのですが、純正採用されているフラッシュストレージは3Gpbsのものという仕様だったのです。
MacBook Air (Mid 2011) の「システム情報」を見ると、リンク速度は6ギガビット (6Gbps) ですが、ネゴシエートされたリンク速度は3ギガビット (3Gbps) となっています。
次の画像は、わたしがOWC製の6Gbpsのストレージに載せ替えたときの「システム情報」の画面です。
リンク速度とネゴシエートされたリンク速度、ともに6ギガビット (6Gbps) となっています。
そして、その載せ替え前後の速度比較が次の画像です。
書き込みが、186.4MB/s → 400.5MB/s、読み込みが209.1MB/s → 449.5MB/s と、2倍以上の数値を計測しています。
といった具合に、ストレージを6Gbps対応のものに載せ替えるだけで、単純計算では2倍の速度が得られるということになります(とはいえ、その帯域を有効活用するフラッシュメモリーの性能も必要ですけれどね)。
2011年発売のMacBook Airでは、内部のインターフェイス速度と搭載されているストレージの速度に食い違いがあったため、この記事のような「爆速」が実現したと考えられます。
それ以外の機種では、多少の速度向上は見込めるかもしれませんが、このモデルほど顕著ではないでしょう。
そこを期待して載せ替えると失望してしまうことがありますので注意が必要です。
ちなみに、この機種以外のMacBook Airでは、Late 2010モデルはインターフェイスもストレージもSATA 3Gbps、Mid 2012モデルはどちらもSATA 6Gbps、Miad 2013/Early 2014はより速いPCIeベースでの接続になっています。
また、MacBook Pro Retnina ディスプレイモデルは、現行モデル (Late 2013) がPCIeベース、それ以前はインターフェイスもストレージもSATA 6Gbpsでの接続です。
JetDriveシリーズは、Amazon.co.jpと秋葉館で販売されています。